2008年 01月 13日
イスラマバードはArtificial City
昨日載せた写真を見ると、

「なんだパキスタンってアフガニスタンとそんなに発展のレベルが変わらないじゃないか」

と思う人もいるかもしれない。しかし、その認識は大きな誤りで、イスラマバードとカブールを比較してみると、両国の発展レベルの開きがとてもよくわかる。イスラマバードは現在の首都だが、ほんの40年ちょっと前(1959年)にカラチから遷都されたばかりの新しい首都で、非常に人工的な都市である。そのせいもあるが、区画が綺麗に整理されていて、道路も日本と変わらない美しさを保っている。政府供給の電気も通常時は毎日来るし(但し、今は発電不足で停電が多い)、都市ガスも来ているし、水道も通っている。区画がしっかりしているので、郵便のシステムもしっかりしている(アフガニスタンだと、住所が「○○地区の警察所の前」とか「○○モスクの横」とかだったりする)。

もちろん、イスラマバードはパキスタンの中でも特別に良いらしくて、車で30分くらい行った所にあるラワルピンディという街(カラチからイスラマバードに首都が変わる間、一時的に首都だった事がある)に行けば、南アジア特有の雑踏と喧騒と混乱があちこちで見られる。開発援助をしたくてパキスタンに来た人にとっては、そういう意味ではイスラマバードという都市は物足りない場所かもしれない。実際、青年海外協力隊の除隊率は非常に高いのだと聞いた事がある。確かに、末端で困っている人と直に接して生活したい!と意気込んでパキスタンにやって来て、イスラマバードに住むことになったら、理想と現実のギャップはかなりあると思う。地方都市に住めたら、それはそれで全然違うのだろうけど。

イスラマバードはArtificial Cityだ。地図を見るとわかるが、定規で引いたみたいに綺麗に区画整理されている。セクターがFとかGに分かれていて、東から西に行くに従って、数字が大きくなっていく。だから、「何処に住んでるんですか?」と聞いて、「F-○○です」とかいう返事があるだけで、大体の場所が頭に入ることになる。なんて近代的で人工的なんだろう。

というわけで、この都市は写真に収めるのが難しい。僕の腕が足りないせいもあるのだが、「イスラマバードという街の魅力を一枚の写真で伝えて下さい」という題目の写真コンテストがあったとして、どう撮ったものだろうかと考えてしまう。街の全景を撮影することで綺麗な街だということを伝えればいいだろうか。いや、僕は、どちらかと言えば、ディティールを切り取ることでイスラマバードに住む人々の心の内面を伝える方が、全部を入れ込もうとするよりも、人の心に伝わるのではないかという気がする。人々はこの街に住むことで幸せだと思っているのだろうか、それとも、都会の孤独的で厭世的な感情が蔓延しているのだろうか。ひょっとしたら、日本みたいに、地域コミュニティーの連帯が薄れ、核家族化が進み、多くの人は孤独を抱えているのかもしれない。あるいは、富を得る者と得られない者の間の格差が広がり、得られない者の間では果てしない不満が広がっているのかもしれない。アフガニスタンやパキスタンの得る者は、日本的感覚から言ったら、半端なく得ているからね。

そんなinsightfulでanalyticalな文章や写真が将来的には届けられればいいのだが。
先は長い。焦るな、boy。

取敢えず、カブール生活が長いからかどうかわからないが、イスラマバードに来て驚いた欧米系飲食チェーン店の写真を載せておこう。日本にいる人から見たらあまり面白い写真ではないかもしれない。ただ、「アフガニスタン駐在日記」というタイトルだったならば、絶対に想像できない写真であることは間違いない。将来、自分でこのページを見たら、なんでこんな写真を載せたんだろうと思うかもしれないけど、まぁ、それもまた一興ということで。

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→整然としたイスラマバードの街

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→F-10マルカス近くのマクドナルド。パキスタンで見るマクドナルドは非常に記号的だ。

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→F-6のKFC

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→F-10のPizza Hut

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→F-10のDunkin' Donuts。アフガン駐在時代、イスラマに来て食べる度に感動していた。
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by aokikenta | 2008-01-13 18:51 | 日記(イスラマバード)


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