2007年 06月 24日
それぞれのプロジェクトX
年齢を重ねた人には、それぞれのプロジェクトXがある。規模の違いはあるかもしれない。しかし、それぞれの人がそれぞれの局面で全身全霊をかけて取り組んだ仕事があり、子供を授かった喜びがあり、大事な人を失った悲しみを抱えて生きている。

最近の日本では核家族で暮らす人が多くなって、若者がおじいちゃん・おばあちゃんらと話をする機会が減ってきている。僕も、物心ついた時から父と母と姉と兄の5人で住んでいたので、お盆や正月に「じーちゃんち(家)」へ行く時や、母が忙しくてじーちゃんやばーちゃんが幼稚園の送り迎えに来てくれた時くらいしか、顔を合わせた記憶がない。

数ヶ月前に事務所代表がやってきた。僕の父よりも年上で、気さくだが芯の一本通った人だ。うちの事務所では、3人の日本人が交替して晩御飯を作る当番制になっていて、毎日三人で顔を突き合わせて晩御飯を食べている。食べながら、色んな話が出てくる。若い時に先輩から怒られた話、死にそうになった時の話、部下が不祥事を起した時の話、その他もろもろの裏話。僕がこういう話を聞きなれていないからか、本当にそうだからなのかはよくわからないが、聞いてて面白い。僕は聞き役になって相槌を打つばかりだ。

オヤジ達、おばさん達に、もっとそれぞれのプロジェクトXを話して欲しい。
若い人たちには退屈なんじゃないかな、そんな不安があるかもしれない。でも、人が胸を熱くして取り組んだ話を誰が面白くないと言って鼻で笑うだろうか。つまらなそうに聞く若者がいたら、そんなやつは無視すればいい。伝わる人には伝わるのだから。

戦争の話などは、今でも心の傷がとれずに人に話せないのかもしれない。でも、そういう目をそむけたくなる話を若い人に話して欲しい。それは、後世に残していくべき日本人の資産だ。

もっと話してもいい頃に来ていると思う。
それぞれのプロジェクトXを。
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by aokikenta | 2007-06-24 00:40 | 日記(カブール)


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