2006年 12月 19日
NGO禅問答
:何でNGOなんかで働いているんですか?

なんかという言い方は失礼じゃないですか。

:だってそうでしょう。危険な国での活動だし、給料は安い。君みたいな年頃の人間がすることじゃないでしょう。

:冷戦終結後、地域紛争が増加してきたと言われています。アメリカと旧ソ連という2つの超大国によって保たれてきた秩序が崩れ、それまで潜在していた問題が一気に噴出してきたと考えられます。こうして、紛争の形態というものが変わってきたんですね。

:で、何が言いたいわけ?

:まず、甲さんがこうした現状を正しく認識されていないということを指摘させて頂きたかったんです。僕は、NGOは国家主権(sovereignty)を超える事が出来る、と思っています。国連が出来ない事、国家が出来ない事、それらをNGOはすることができるんです。

:例えば、どんなことを言っているわけ?(半笑いで)

:例えば、ルワンダで大虐殺がありましたよね。その時、いわゆる国際社会は第三国の内戦に介入するべきかどうかを時間を掛けて議論していたわけですね。それが結果的に状況を悪化させてしまったわけです。しかし、そんな状況下でも、NGOは迅速に支援に駆けつけていた。非政府であるということを強みにして、国境を越えられるアクター。それがNGOです。

:君の言いたい事は分かったよ。でも、国連だって同じような役割をもっと大きなレベルでする事ができるよね?

:確かにそうかもしれませんけど・・・、でも、NGOは組織が小さくて、小回りが利くんですね。それに対して、国連はやっぱり大国の利害によって動いている部分があって、この部分を否定できない。そういう意味では、やっぱりNGOは国連にできないことが出来る存在なんですね。

:分かった分かった。君のいう事はもっともだよ。それでも僕だったらNGOでは働かないね。

:何故ですか?

:だって、NGOの実態は君の言う理想に追いついてないだろう。

(つづく)
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by aokikenta | 2006-12-19 00:47 | 日記(カブール)


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