2006年 09月 08日
カラヒを出すレストラン訪問記
アフガニスタンから一時帰国しているにも関わらず、アフガン料理を出す店に行ってみた。以前にも紹介したパオというお店で、東中野駅から歩いて2分くらいの場所にある。厳密にはアフガニスタン料理というよりもパシュトゥニスタン(アフガニスタンとパキスタンの国境にまたがる地域)でよく食べられるカラヒをメインに出すお店だ。しかし、それをアフガン料理と呼んで誤りではない。何故なら、パシュトゥ語でアフガン=パシュトゥン、パシュトゥン=アフガンだからだ。アフガニスタンとは「パシュトゥン人の国」という意味であり、言葉の上では今でも同義であるとアフガン人スタッフが言っていた。但し、現在のアフガニスタンにはパシュトゥン人以外にもタジク人、ウズベク人、ハザラ人など10を超える民族が共存しているので、アフガン人=パシュトゥン人という認識の仕方は少数民族の立場を考慮すると適していないと思われる。

アフガニスタンの国境はイギリス植民地時代に、現在の国境に決められた(デゥランド・ラインと呼ばれる)。しかし、もともとパシュトゥン人は現在の国境に関係なく、アフガニスタンとパキスタンにまたがる地域で遊牧などをして生活していたらしい。その地域が俗にパシュトゥニスタンと呼ばれる。パシュトゥニスタンは正式には国ではないが、多くのパシュトゥン人にとっての自己同一性の拠り所となっている。もちろん、アフガニスタン全体にパシュトゥン人は住んでいるので「全ての」パシュトゥン人にとってではない事は申し添えておかなければならない。

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↑なかなかお洒落な概観である。

中では絨毯の上で食べるようになっていて、壁には様々な民芸品が飾られている。確かにアフガンの雰囲気は出ているが、ちょっと気の利く居酒屋的な要素が強いので、真剣な布好き、アフガン好きな人にとっては物足りないかもしれない。

サービスも日本風なので、入り口付近に手を洗う為の水道があるわけではなく、しっかりと布のお絞りが出てくる。さすが、ここはジャパン。ビールやお酒も置いてあるので、お酒好きにも心配は要らない。ソフトドリンクでは、アフガンでよく飲まれる「ドー(グ)」というきゅうりやミントらしきものが入った酸っぱいヨーグルト飲料が置いてある。試してみたが、日本人向けにアレンジされている為か、酸味よりも甘みが強く、飲むヨーグルトという風情であった。なかなか美味しかった。アフガン人が飲むドーが出たら人気出ないだろうなぁ。現地のドーは、好き嫌いのあまりない僕でも少し苦手なくらい強い味のする飲み物だ。

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↑これがメインのカラヒとナン。前にこのblogで乗せた写真にそっくりな気が・・・。ナンは日本では小麦の原価が高い為か、現地のナンの3分の1程のサイズになっている。でも、味はうまい!アフガンよりも水に含まれる石灰質が少ない為か、それ以外の理由からなのか、向こうで食べるナンよりうまいかもしれない。

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↑カラヒの方でびっくりするのは、羊の肉が柔らかいこと!!こんな柔らかい羊初めて食べた、と帰国したてなので錯覚してしまう。アフガンで食べる肉は、羊も牛も食肉用ではないものを殺しているのでワラジみたいに固くて噛み切れないのだ。アフガンで食べたカラヒも美味しかったが、パオのカラヒも美味しい。☆3つ!

店員さんと雑談をしていると、お店の主人がアフガニスタン・パキスタンを訪れた時にパオ(遊牧民の住む家)を事を甚く気に入ったらしく、開店するに至ったとのことであった。ランチにはカラヒだけではなく、カブリ・パラオ定食なども食べられるらしい。また、今日はアフガン人スタッフはいないが、通常ランチタイムには来ていると言っていた。小川町にあった神田カブール食堂が閉店した(らしい)今、アフガニスタンに行きたい方も、アフガニスタンに行った事のある方も、アフガニスタンの雰囲気を感じてみるにはいいのではないだろうか。

ちなみに千葉にはバーミヤンというアフガン料理屋があるとホームページで見た。一度行ってみたいが、千葉はちょっと遠いなぁ・・・。
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by aokikenta | 2006-09-08 02:05 | 日記(カブール)


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