2006年 05月 11日
鉄の箱を心に持つ国民
 アフガニスタンの人々はもてなしの心を持っているのだが、どこまで行ってもわかりあえない部分があるのを時として感じる。

 会う度に数分に及ぶ程の丁寧な挨拶はかかさないし、見知らぬ人でも必ず一杯のお茶を勧める。少し仲良くなれば家に食事に誘ってくれることも稀ではない。嫌な目にあうこともないわけではないが、アフガン人と付き合っていて気持ちいいと感じる人は多いはずである。

 確かに、彼らとは表面上気持ちよく付き合えるのだが、心の奥では何を考えているのかわからないのも事実である。お客として招かれると笑顔で迎えてくれるのだが、その笑顔の裏に潜んだ何かを感じざるを得ないのだ。きっと、彼らの心の中には誰にも踏み込めない領域があって、そこに踏み込まれることを極度に嫌がるのではないだろうか。そこに踏み込めるのは家族や恋人などごく一部の人だけなのだろう。ただの友人はその領域にまでは招待してくれなくて、特に外国人がそこに触れるのは至難の業なのだろうと推測する。

e0016654_22314969.jpg アフガニスタンでは、洋服や大事なものを収納するのに、タンスや木の箱ではなく鉄の箱を使用する。強固で、頑丈で、頬を寄せるとひんやりとした冷たさを感じる鉄の箱である。箱には錠がかけられるような取っ手が付いていて、鍵をかければそれは鍵を持った人以外は誰にも触れない秘密の空間になる。

 きっとアフガニスタン人の心の中にもこれと同じような鉄の箱があって、しっかりと鍵がかけられているのだろう。その箱は、写真の箱と同じように頑丈で、鉄のようにひんやりとしていて、簡単にはこじ開けられない。そして、その箱はお客さんからは見えない場所にこっそりとおいてあって、主人が開けてくれるのを待ちながらひっそりと眠っている。

 アフガニスタン人の象徴として、鉄の箱。
[PR]

by aokikenta | 2006-05-11 22:45 | 日記(カブール)


<< サッカー三昧 in Kabul      ペプシ人気の国 >>