2006年 03月 29日
ぶつ切りの音楽を聞かされているような気分
 戻ってきて1日目だが、どうも疲れる。早すぎ!という声が聞かれそうだが、理由もなく疲れてしまうのだ。流れるように物事が進まないからかもしれない。

 日本では、大体自分が頭に思い描いた通りに物事が進む。しかし、こちらでは思いもかけない要因が突然出現してきて、目標の達成を難しくさせてしまう。腕の悪いギタリストが奏でる弾き語りを聴いている気分。セオリー通り進むと思っていたコード進行に進まず、間違ったコードを押さえられてしまう感覚に似ている。それがセオリーを意図的に外した狙いならばいいのであるが、単に練習不足で間違えられてしまうものだから、「んんっ」と前につんのめりそうになってしまう。

 日本の生活はプロの交響楽団が奏でる音楽のようなもので、次はこうだろうと思ったことがその通りに、しかも高いレベルで進んでいく。生活しながら心地よい音楽に包まれているようで快適極まりない。

 卑近な例で言えば、日本ではおいしい日本料理を食べた後、友達と外でいい酒を飲み事ができ、治安の事を気にせず遅くに(あるいは朝に)帰ることができる。お湯の量を気にせずシャワーを浴び、快適なベッドで寝る事ができる。日本に住んでいると忘れがちであるが、これはすごい事である。
 
 反対に、アフガニスタンでは、限られた食材で作られた日本食もどきを食べざるを得ず、自由に外出をすることもままならず、ボイラーのお湯の量を気にしながら水圧の弱いシャワーを浴びることしかできない。冬場は水道管が凍りつき、自分で自分が匂うような状態になるまでシャワーが浴びられないこともざらである。することといえば、DVDを見るか、インターネットをするかくらいで、まさにぶつ切りの音楽を聴かされているような居心地の悪さを感じてしまう。

 なんだか、一時帰国後なので日本のいい所ばかりが目について、不満ばかり書いてしまった。これだけ書いておきながら、実はこちらの生活も嫌いじゃないので不思議なものだ。それは、アフガニスタンには日本とは違う良さがあるからかもしれない。一言では伝えづらいが、日本という温室で生まれ育った僕が今までに出会わなかった種類の体験に満ちているから、と結論付けることができると思う。

 今日は比喩を用いた日本とアフガニスタンにおける生活の違いについて書いてみた。
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by aokikenta | 2006-03-29 23:28 | 日記(カブール)


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