2006年 02月 02日
アフガニスタンの大地
 今日もバグラム。提携しているNGOの人々と事業サイトを視察した。戻りは午後7時を過ぎていた。外出は疲れるが楽しい。
 
 バグラムには米軍キャンプがあり、バグラムバザールはそのおかげで軍用品が沢山売られている。どういうルートで流れてきているのか不明だが、中古のブーツやナイフが定価の4分の1くらいの値段で買える。でも、地元の人がこういう商売をしないでも生活できるようにしたくて来ているので複雑な気分だ。

 アフガニスタンでは筋論と現実について考えさせられる。確かに、筋から言うと間違っている。しかし、現実的にはそれをしないと生活していけない。そういうことが沢山ある。例えば、ケシの栽培、子どもの労働、男女差別 and so on。これらは自分の立つ場所によって結論は異なる問題だ。両側面の問題点を考慮した上で、落とし所を見つけていく作業の繰り返し。大学院での論文執筆は、こういう現実世界に存在する諸問題に立ち向かう事のできる能力を身につける為の鍛錬だったのかもしれないな。

 今日はアフガニスタンの田舎風景。

e0016654_3433613.jpg←カブール郊外に行くと木はほとんど生えていない。元々乾いた土地ではあるが、数百年前は果物の木が生い茂る豊かな大地だったと聞いている。中央アジア考古美術専門家である前田耕作は、アフガニスタンの復興を願いながら言う。

「長い聖戦と内戦の果て、いままた爆弾の嵐に見舞われてしまったアフガニスタンの荒廃は、かつてこの国の文化を守ってきたあの豊かな樹々の緑の帳をどのように取り戻すことができるというのであろうか。相つぐ戦乱の中でも、なお保持しえた豊かさの象徴。あの血のように赤い柘榴の実と房々とした葡萄の実の山をふたたび私たちは目にすることができるのであろうか」。

(注1)前田耕作・山根聡『アフガニスタン史』(河出書房新社、2002)p.9


e0016654_3451067.jpg←マッチを落とせば一気に燃え広がりそうなカラカラの草以外は、荒涼とした丘が広がる。


e0016654_3464478.jpg←少し高いところからの風景。青い空、白い帽子をかぶった山々、伝統的な土造りの家、そして乾いた大地。これがアフガニスタンの一般的田舎という感じがする。
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by aokikenta | 2006-02-02 04:01 | 日記(カブール)


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